iotとm2mの普及とともに登場したeSIMは個人ユーザーのモバイルデバイスにも有用
iotやm2mが普及してきたことと関係して、最近では「eSIM」という言葉を聞く機会が増えてきました。
一般的なsimカードの場合、契約情報がICチップにあらかじめ書き込まれており、契約者はこれをモバイルデバイスなどに挿入してインターネットの利用を可能にします。
simカードに書き込まれた情報は固定化されているので、何か変更やアップデートがあった時には、simカード自体の差し替えが必要です。
eSIMとは、遠隔から契約情報を書き換えができるSIMです。
そのため、何か変更があった時もsimカードの差し替えが必要ありません。ビジネスでは、これまでのsimカードでは、何かあるたびに全部の機器に対してカードの差し替えを行うという手間がかかるのがネックでした。
それが、今後、eSIMの登場によりその手間が大幅に削減できるのです。
eSIMはm2m用に開発が進められてきたものなので、今のところデータ通信専用です。ネットワーク接続が必要な工場設備などの産業機器を輸出する際、行き先の国の事情に応じて契約を切り替える際に用いられています。それが今後、個人ユーザーにとっても有用なものになりそうです。
iotは今後もますます進展し、家電でも車でもあらゆるモノがインターネットに接続されるようになります。
差し替えが必要な従来のsimカードでは不便を感じる場面も多くなるでしょう。その点、eSIMが登場したことによって、いろんな場面でそうした不便が解消されることになると予想されます。
たとえば、従来、海外旅行に行く際は、事前に携帯キャリアショップに寄って契約してから、simカードを人の手で挿入しなければなりませんでした。
それが、eSIMだと、旅行前にあらかじめ行き先の国のsim情報を書き込んだり、現地に到着するタイミングで契約したりといったことができるようになるのです。
今のところはまだ一部の携帯キャリアでしか対応していませんが、将来的には多くの企業が導入してユーザーの利便性が大幅に向上すると考えられます。現在、MVNOの多くはbsimが一般的です。