モバイルデバイスの利用料金が格安のMVNO!iotやm2mの普及にも寄与

他社の無線通信インフラを借りて、音声やデータの通信サービスを行う事業者をMVNOと言います。そのMVNOが格安の料金で提供するsimカードが、いわゆる格安simです。
iotやm2mがビジネスにも普及してきた現在、このMVNOが提供する格安simが大きな鍵を握っています。

格安simの最大のメリットは、文字通り料金が格安であることです。大手キャリアの音声通話に対応したsimカードの場合、スマホなどのモバイルデバイスの平均的な利用料金は1カ月6,000円を超えます。
それが格安simなら、その4割程度に抑えられるのです。
安さでよく耳にするのは料金が手頃なbsimが最もポピュラーです。データ通信専用なら3割程度まで抑えられるでしょう。この格安料金によって、スマホの販売台数や法人のiot・m2mの導入が急速に進んでいます。

MVNOがなぜ安く提供できるかというと、通信設備を自社で用意するのではなく、大手の通信事業者から必要な設備を借りているからです。
通信設備を一から構築するとなると莫大な費用がかかりますが、それにかかる費用がないため、初期コストや運用費用がほとんどかかりません。
それに、近年では総務省の呼びかけによって大手通信事業者にMVNOが支払う通信接続料が大幅に引き下げられたことも関係しています。また、店舗数も大手と比べると少ないため、人件費や店舗の維持費などの運営コストも大幅に抑えられるのです。

格安simはサービスも必要最低限なので、料金プランがとてもシンプルです。大手と契約すると必要ないプランまで加入してしまうことがありますが、それがないため安心して契約できます。
ただ、simカードの挿入や初期設定はユーザー自身が行わなければなりません。そういうサービスを省略しているため、費用が抑えられているわけです。

このような格安simの登場によって、iotやm2mをビジネスに導入するハードルが低くなりました。
今後もこの傾向は続くことは確実ですし、さまざまな分野に応用されていくと予想されます。